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導管メタファーと対話

コミュニケーションをする中で、考えている事伝わらないなあ、話が噛みあわないな〜という事はよくある話です。なんでそんな事が起こってしまうのか気になって最近考えていたので書いてみました。

導管メタファー

現在、仕事において便利なツールが沢山あり、チャットやメール等を活用して互いに情報伝達を行なっていますが、それでコミュニケーションがうまくいってると自分は思っていても、相手に伝わっていない、互いに腹落ち感が無いといった事がよくあります。

導管メタファーは自分の頭からパイプのようなものが伸びて相手の頭に繋がっていて、情報を送る事で脳内を同期する事ができるといった考え方です。共通認識がすでにあり、一斉授業形式みたいに効率的に一方的に情報伝達を行いたい時はこれで良いかもしれません。

しかし、自分の考えている事をツールを使って共有しても、インタラクティブにコミュニケーションが行われているように見えても、実はお互い見えている問題や前提が違う事があります。ある客観的事実に対する意味づけも人それぞれです。じゃあ、どうすれば良いのでしょうか。

コミュニケーションのモードを切り替えてみる

お互いの共通認識や前提が無い上で導管メタファー的なコミュニケーションを取ったり、ディスカッションを始めてしまっても、お互いによく分からないまま話が終わったり片方の人が諦めたりする事が起きる。

議論(ディスカッション)はある前提において、AなのかBなのか結論を出すものだけど、お互いの共通認識が無い、客観的事実に対する意味づけが異なる、置いている前提が違うといった時は、いつまでも議論しても物事を前に進めるのは難しいと思います。

そのような時は、一旦、会話のモードを切り替えて対話(ダイアローグ)をしてみる事で、互いに協調的に前提について考えたり、共通認識をもったりする事が出来るようになるのではないかと考えています。

銀の弾丸はない

自分の考えている事や伝えたい情報は簡単には相手に移動できない。お互いの意味づけ方は多様であり、すぐにはわかりあえない、という所から始めるのが大事だなと思います。銀の弾丸のように、色々な問題を魔法のように一振りで解決できるものは無い。

〇〇はすべてを癒やす!といった言葉とか、このツールを導入したからみんなの事をなんでも知る事ができる!みたいな話はよくあることだけど、実際はそうではない。便利ツールを導入しても、互いにディスコミュニケーション状態という事は良くある。

お互いにコミュニケーションをサボらず、対話を通して一緒に問題を発見し、共通認識を持ち、協調的に解決していきたいぞ〜と、最近はよく思っています。

参考文献

ダイアローグ 対話する組織

ダイアローグ 対話する組織