エコーチャンバーとフィルターバブル
エコーチャンバー現象という言葉があって、残響室の中で自分の声が反響して返ってくる部屋のたとえで、閉じたコミュニティの中では自分の意見に賛同する人の声だけ返ってきたり、同じ意見の人としかコミュニケーションをとらないことで、気付かぬうちに自分にとって都合の良い情報しか届かなくなってくるという事がある。
自分と違う意見の人がいるという事を考えたり、一次情報を調べてファクトチェックをしたり、立場や意見の違う人の考えを取り入れたりしないと、本人やその周りが望まない方向に進んでしまうこともあるかもしれない。
また、広告やSNSや商品の推薦アルゴリズムもその人の趣向に合ったものを届けるように設計されているので、本人が気付かぬうちに泡に包まれて、自分の見たい情報しか見えなくなってしまう、これをフィルターバブルというらしい。エコーチャンバー現象と似たような同じ話だ。
フィルターバブルの中で生活しているのがあたりまえになっている今の世界で、泡の中にいる事は悪い事じゃなくて普通のことだと思う。泡の外に出たと思っても次の泡の中に入って行くだけかもしれないので、泡に囲まれながらうまくやっていくしかない。
国や会社や学校などの組織も泡の集まりみたいなもので、しゃぼん玉みたいな感じでくっついて大きくなる時もあれば、切ってみると2つに分かれたりする。また泡を近づければくっついて大きくなる。そんな感じのことを繰り返してフワフワと進んでいる。
フィルターバブルの中にいることを意識しながら泡の外との境界を意識して進んでいきたい。 そんな事を考えながら電車に乗っていたら、あっという間に冷凍都市に到着した。